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独占禁止法

公正競争阻害性

1)総論

独占禁止法が規制する行為類型のうち、不公正な取引方法の効果要件として、「公正な競争を阻害するおそれ」が規定されています。この要件は、公正競争阻害性と呼ばれることが多いです。
公正競争阻害性は、一般的に、①自由競争の減殺、②競争手段の不公正、③自由競争基盤の侵害の3つの類型に分けて説明されています。

2)公正競争阻害性の3類型

① 自由競争の減殺

これは、競争の実質的制限の小型バージョンです。市場支配力を形成、維持、強化する行為は競争の実質的制限に該当しますが、市場支配力とは認められない力か、又は市場支配力の前段階の力を形成、維持、強化する行為や、市場支配力の行使を促進、強化する程度が低い行為であっても、自由競争の減殺が認められ、公正競争阻害性あり、と判断される可能性があります。
自由競争の減殺が問題となる不公正な取引方法としては、再販売価格の拘束、販売地域・方法の制限、排他条件付取引等が挙げられます。

② 競争手段の不公正

競争手段の不公正は、競争の手段自体に注目した類型です。価格や品質の面で他者の商品と争うという正当な競争によるのではなく、他者を妨害するような手段を用いること自体が、この競争手段の不公正に当たります。
例えば、自己の商品を購入させるために、商品の品質を消費者に誤認させるような表示を行うことが、この競争手段の不公正に該当するでしょう。

③ 自由競争基盤の侵害

独占禁止法における自由競争の基盤とは、取引の主体が取引自体を行うか否か、又は取引の条件を自由意思で判断・決定することであると説明されています。
こうした自由意思を侵害するような行為も、公正な競争を阻害するおそれがあるものとして、規制しているのです。
自由競争基盤の侵害が問題となる違反類型としては、優越的地位の濫用が代表的です。