企業法務担当者のための解決サイト

17233人目の訪問者

企業法務相談.JP

当社は、他メーカーの事業の一部を自社に統合することを計画・・・

当社は、他メーカーの事業の一部を自社に統合することを計画しています。その場合、吸収分割という方法と事業譲渡という方法があると聞きました。両者の手続の違いやメリット・デメリットを教えて下さい。

弁護士の回答

吸収分割は、承継する対象事業に関連する一切の資産をまとめて移転させたい場合に適した方法であり、事業譲渡は承継する対象資産を取捨選択したい場合に適した方法です。

吸収分割により事業を承継しようとする場合は、原則として株主総会の特別決議(出席株主の3分の2以上の賛成が必要)を経る必要があり、また、債権者保護のために最低1ヶ月間の債権者異議申述期間が必要となります。これらの手続を踏むことができれば、承継する事業に関する契約の相手方や従業員の個別の同意を得ることなく、包括的に移転することができます(ただし、労働契約承継法による労働者保護手続が必要になります。)。

一方、事業譲渡により事業を承継しようとする場合は、事業の全部を譲り受けるときを除き、株主総会決議は不要です。また、事業譲渡は吸収分割と異なり、対象事業に関する契約や資産の一部を承継させないことができます。しかし、承継しようとする契約の相手方や従業員の個別の同意がなければ、当該契約や従業員を承継させることができず、この点がネックになる場合も多々あります。

以上のとおり、承継対象事業に関する契約や従業員の同意が容易に得られる場合には、事業譲渡の方が簡便迅速に事業を承継することができる一方、そうでない場合には、吸収分割による承継を検討する必要があります。

問題は解決しましたか?

もし問題が解決しなかったら、「弁護士に何度でも相談できる」顧問弁護士のサービスへ