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当社は電子機器β(国内シェア上位3位)を複数の小売業者に納入しているメーカーです。βを取扱っている小売業者の中には、店舗販売以外にインターネット販売を行っている業者もいます。

当社では、現在、βの値崩れを避けるために、納入先の小売業者に対し、βを購入する消費者に対して店舗で直接対面して操作方法を説明するよう義務付け、インターネット経由で安く販売することを禁止しました。

そうしたところ、小売業者のうちの一つであるA社がこれに違反して販売を行うようになりました。

そこで、当社としてはA社に対してのみβの出荷を停止することを検討しているのですが、許されるでしょうか。

なお、βの操作方法についての問い合わせが一般消費者から寄せられることはほとんどありません。

弁護士の回答

拘束条件付取引に該当し、独占禁止法違反となるおそれが高いです。

相手方(例えば小売業者)とその相手方(例えば消費者)との取引その他相手方の事業活動を不当に拘束する条件をつけて、当該相手方(小売業者)と取引することは、不公正な取引方法の一つである拘束条件付取引として違法となります(独占禁止法19条、不公正な取引方法第12項)。

この点、メーカーが小売業者に対して、販売方法(販売価格、販売地域及び販売先に関するものを除きます。)を制限することは、商品の適切な販売のための合理的理由が認められ、かつ、他の取引先小売業者に対しても同等の条件が課せられている場合には、それ自体は独占禁止法上問題となるものではありません。

しかし、公正取引委員会の定めた流通・取引慣行ガイドラインによれば、販売方法の制限事項を遵守しない小売業者のうち、安売りを行う小売業者に対してのみ、制限事項を遵守しないことを理由に出荷停止等を行う場合には、通常、販売方法の制限を手段として販売価格について制限を行っていると判断され、不公正な取引方法(拘束条件付取引)に該当し、独占禁止法上問題となるとされています。

本件では、そもそも、消費者から操作方法についての問い合わせが頻繁に寄せられるといったような、販売方法に制限を課す合理的な理由は認められません。さらに、A社に対して出荷を停止することにより、βの価格が維持されることになるため、拘束条件付取引に該当し、独占禁止法に違反するおそれが高いです。

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