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不正競争防止法

周知されている表示との混同・著名な表示の利用・商品形態の模倣

1.周知されている表示との混同

第2条第1項第1号

第2条 この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。

① 他人の商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為

第2条第1項第1号

他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為」の要件については、同種の業種でなく、異業種同士であっても、企業の系列上、何らかの関連があるのではないかと需要者が誤って認識する可能性が認められる場合には、1号に該当すると判断するのが裁判例の傾向です。

裁判例では、カメラメーカーの「ヤシカ」が、「ヤシカ」や「ヤシカ化粧品会社」といった表示を行って業務を行っていた企業に対して、差止請求等を行った事案において、これを他人の商品・営業と自己の商品・営業を混同させるものであるとして、不正競争防止法2条1項1号に該当する、との判断がなされています(東京地判昭和41年8月30日)。

2.著名な表示の利用

第2条第1項第2号

第2条 この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。

② 自己の商品等表示として他人の著名な商品等表示と同一若しくは類似のものを使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為

第2条第1項第2号

著名」の要件について、ビタミン製剤の「アリナミンA25」を取り扱っている会社が、「アリナビッグA25」を製造販売する会社に対し、2号に該当することを主張した裁判例があります(大阪地判平成11年9月16日)。

この裁判例では、「アリナミンA25」が全国99%以上の薬局で取扱われていたこと、「アリナミンA25」が全国紙をはじめとした種々の媒体で広告されていたこと、当該宣伝に多額の宣伝費が支出されていたこと等を根拠に、「アリナミンA25」の著名性を肯定しました。

3.商品形態の模倣

第2条第1項第3号

第2条 この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。

③ 他人の商品の形態(当該商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く。)を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為

第2条第1項第3号

裁判例では、女性用下着のヌーブラにつき、被告の商品Bが原告の商品Aと同様に、ストラップも横ベルトもなく乳房に直接粘着し、自然な形で乳房を大きく形良く見せることのできるブラジャーであり、AとBでは商品名も包装箱の記載も相違するが模倣品を購入したにもかかわらず原告の商品Aを購入したと誤信した需要者から苦情が殺到したことがあり,商品形態の同一性が上記相違点を凌駕し,需要者において,商品Aと商品Bの出所の誤認混同を生じていたと言う事案において、2条1項3号に該当するとしています。(ヌーブラ事件 大阪地判平成16年9月13日)。

周知されている表示との混同・著名な表示の利用・商品形態の模倣 不正競争防止法